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〜WRCって何?〜
What's the WRC?
WRC Logo

WRCとは、 World Rally Championship の略で、世界ラリー選手権と訳されています。F−1とならぶ、国際格式のモータースポーツです。というより、FIA(国際自動車連盟)が認定している世界選手権はおなじみ「フォーミュラ・ワン」と、この「世界ラリー選手権」の2つのみなんです!

舗装路(ターマック)からジャリ道などの未舗装路(グラベル)、広大なサファリ、果ては雪道まで、さまざまなシーンでの全14〜16戦で戦うラリー選手権です。専用のコースではなく、一般公道を使うことが、F−1を始めとする他の自動車競技と大きく違う点です。3〜4日に渡る長丁場で勝敗が決するため、年間チャンピオンともなると「公道最速」と言われています。
(C.A.R.T.のように公道を使うレースがある、のではなくて、基本的にすべて公道を使用します)
雪道のスウェディッシュから灼熱のメキシコまで、過酷な条件で走りつづけるWRCは、その年間チャンピオンともなればF−1の年間チャンピオンと同等、あるいはそれ以上の尊敬と名声を得ると言われています。

WRC

走行図 一般的に、競技1日はレグと呼ばれ、通常は3レグで構成されています。レグでは始点と終点を、決められたコース(だいたい数百km)を決められた時間ごとに進んでいきます。各レグにはSS(スペシャルステージ)と呼ばれる、一般車両を締め出した競技専用の区間が存在します。ここでのタイムを競うのがメインとなります。
右の図が、カンタンな模式図です。中央から3本の線が出ていますが、それぞれ1レグ(1日)で走るコースとお考えください。ブルーのラインに点在する濃い部分が「SS」で、ここがタイムアタック区間となります。SSを終了すると一般公道を走り、またSSに、という感じになっています。

SS以外の一般公道部分(ロードセクション、トランスポートセクション、リエゾンとも呼ばれます)では一般車両といっしょに走るため、当然交通法規に従って走行しなければなりません。時間的な余裕をもったスケジュールになっていますが、SSで受けた車体のダメージや、マシントラブルなどによる修理も、搭乗者が車載工具のみ使える、というような制限はあるものの行えるため、いくつか設けられたチェックポイントに間に合わないケースも出てきます。この場合にはペナルティとしてSSでのタイムに追徴タイムが加算されることになります。もちろん、SS区間(タイムアタック区間)でもパンクなど、必要に迫られればタイヤ交換などを行う必要が生じます。

チェックポイントでの指定時間は1分間単位で計測されるため、スタートから30分後、という指定時間の場合「スタートから30’00”から30’59”の間に通過する」必要があります。早すぎても遅れてもペナルティがあります。
計測は「コントロールエリア」で行われますが、コントロールエリアへの進入は、決められた時間の1分前から、と決められています。早く到着してしまうと1分に付き1分(60秒)のペナルティ、遅く到着すると1分に付き10秒のペナルティを受けてしまいます。ちなみに、コントロールエリア内は「パルクフェルメ(後述)」として扱われます。

スーパーSS 各マシンは間隔を置いて出発するため、マシン同士がデッドヒートを繰り広げる、なんてことはなく、あくまでも個人のタイムが重視されています。
とはいえ、ショー的な要素の強い「スーパーSS」というものがあります。これは閉鎖された特設ステージで2台のマシンがタイムアタックをするものです。右の模式図のような立体交差を利用した特設コースを2台が走ります。赤で示したスタート地点から2台が青と紺の別々のルートを出発します。1周すると、相手のスタート地点になり、さらにもう1周を走って、結果として自分のスタート地点に戻ってくるタイプのものですので、直接競り合うことはありません。

結果として、SSでのタイムの累計が速いほど良い、ということになります。つまり、いかにSSを速く走り、TC(タイムコントロール)をいかに時間どおりに通過できるか、が勝負のポイントとなります。

なお、レグは通常、夜間は休みです。ですから、競技車両は一箇所に集めて管理され、勝手に整備したりできないようになっています。この施設を「パルクフェルメ」と呼んでいます。ドライバーはもちろんのこと、チーム関係者も立ち入ることが出来ないことになっています。ただし、例外として、フロントガラスの交換だけが認められているそうです(最低限度の安全策ですね)。

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